
5日間無料キャンペーンの実数を全部公開する — 57DL・有料2冊・¥2,066(連載㉓)
連載第23回です。連載⑬でKDPセレクトに登録した特典のひとつ、5日間の無料キャンペーンを実際に使ってみました。この記事では、その結果をダッシュボードの数字そのままで公開します。
ネットには「Kindle出版で月○○万円」という景気のいい話があふれていますが、検証できる実数はなかなか出てきません。私は逆に、ニッチな技術書の無料キャンペーンの実数をそのまま置いておくことにします。誰かの期待値の較正に役立てば幸いです。
キャンペーンの概要
- 対象: 『日本の測地系がわかる本』本編(140ページ)と実装編(192ページ)の2冊。どちらもKDPセレクト登録済み=Kindle Unlimited(KU)対象
- 無料期間: 2026年7月20日(月)16:00 〜 7月25日(土)15:59(JST)の5日間
- 告知: ブログとSNSで、開始時・中間・最終日の計3回
結果(KDPダッシュボード・今月分)
| 指標 | 値 |
|---|---|
| 注文(確定済み) | 57 |
| うち有料販売 | 2冊(キャンペーン前の7/17) |
| うち無料ダウンロード | 約55冊 |
| 既読KENPC(KUで読まれたページ数) | 219ページ |
| 推計ロイヤリティ(今月) | ¥2,066(当月KENP分は翌月15日頃に確定) |
グラフの形も正直に書いておきます。7/17に小さな山(2冊。おそらく知人が買ってくれたのだと思います)、7/20のキャンペーン開始で立ち上がり、ピークは2日目の7/21で1日約13冊。その後は漸減しつつ、中間告知と最終告知のタイミングで少しだけ持ち直す——無料キャンペーンの典型と言われる形そのままでした。
「Amazon 1位」と書けてしまう話
キャンペーン期間中のランキングはこうでした。
- 本編: Kindleストア無料タイトル総合666位/「地図」1位・「建築土木の資格検定」2位・「地球科学エコロジー」3位
- 実装編: 無料タイトル総合500位/「地球科学エコロジー」1位・「建築土木の資格検定」1位・「プログラミング」2位
つまり条件を伏せれば、私も今日から「Amazonランキング1位獲得!」と名乗れてしまうわけです。実態は「無料期間中」「競争の薄いサブカテゴリー」という2つの条件の合わせ技で、数十DLあれば届く順位です。
だからこの連載では、使うなら必ず「無料期間中・地図カテゴリー1位」と条件付きで書くことにしています。SNSで見かける華やかな実績表記も、こういう条件が省略されているだけのケースが少なくないのだろうと、自分でやってみてよく分かりました。
この結果をどう評価するか
到達は成功、収益はほぼゼロ。そしてそれは想定どおり、というのが正直な評価です。
平常時ほぼゼロだった本が、5日間で約55人の手元に届きました。測地系というテーマの狭さと、著者の知名度(ほぼ無名)を考えれば、無料でも50人が「読みたい」と手を挙げてくれたのは小さくない数字だと受け止めています。
一方で、KUの既読219ページは「数人が読み始めた」程度。無料DLした人がどれだけ読了し、レビューを書いてくれるかはこれからの観察対象です。連載⑫で書いた価格戦略も含めて、ボトルネックは一貫して「発見された後の転換」にあります。
無料キャンペーンは収益施策ではなく、読者の手元に届ける・ランキングという露出を得る・レビューの機会を作る、という投資と割り切るのが正しいようです。
次にやること
- レビュー観察: 今後数日〜2週間でレビューが付くかを確認。付けば次の告知の社会的証明に使えます
- KENPの確定待ち: 当月KENPは翌月15日頃確定なので、8月中旬に最終ロイヤリティを再確認
- 恒久導線の強化: 単発のキャンペーンより、測地系の解説記事や技術記事から「詳しくは本で」につなぐ細く長い導線の方が、この客層には合いそうです
このあたりの経過も、数字が出たらまた実数で報告します。
本の紹介
- 日本の測地系がわかる本(本編・¥1,480) — Kindle Unlimited対象(会員は追加料金なしで読めます)
- 日本の測地系 実装編(¥1,650) — 同じくKU対象
制作の全記録は連載①「アプリ開発者がKindle本を出すまで」からどうぞ。
お願い
本記事の情報は参考目的で掲載しており、正確性・完全性を保証するものではありません。誤記・不正確な情報がございましたら、コメント欄よりご指摘いただければ、確認のうえ修正いたします。
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