度分秒(DMS)と十進度(DD)の相互変換 — 座標の「書き方」でつまずかないために

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度分秒と十進度の相互変換

度分秒(DMS)と十進度(DD)の相互変換 — 座標の「書き方」でつまずかないために

同じ場所の緯度経度なのに、資料によって「35°39′29.2″」と書いてあったり「35.658100」と書いてあったりします。これは測地系が違うわけではなく、同じ角度の書き方(表記)が違うだけです。ところがこの違いを取り違えると、地図に落とした点が大きくずれてしまいます。GeoConverterPro(GCVP)で座標を扱う前提として、度分秒(DMS)と十進度(DD)の関係を整理します。


DMS と DD は同じ角度の別表記

緯度経度は「角度」です。角度の書き方には大きく2通りあります。

表記 読み方 例(同じ点)
DMS(度分秒) 度・分・秒に分ける 35°39′29.16″
DD(十進度) 度の小数で表す 35.658100°

1度は60分、1分は60秒です。時計の「時・分・秒」と同じ60進法だと考えると分かりやすいです。DMS と DD は、どちらが正しいということではなく、同じ角度を違う形で書いているだけです。

GeoConverterPro 度分秒入力画面


変換の考え方

DMS → DD

分を60で、秒を3600で割って足し合わせます。

DD = 度 + 分 ÷ 60 + 秒 ÷ 3600

例:35°39′29.16″ → 35 + 39÷60 + 29.16÷3600 ≒ 35.658100°

DD → DMS

整数部が「度」、小数部に60を掛けると「分」、その小数部にさらに60を掛けると「秒」になります。

度 = DD の整数部
分 = (DD の小数部 × 60) の整数部
秒 = その小数部 × 60

例:35.658100° → 35° / 0.658100×60=39.486′ → 39′ / 0.486×60=29.16″ → 35°39′29.16″

理屈はシンプルですが、手計算は桁を間違えやすく、四捨五入のタイミングでわずかにずれます。GCVP のように入力した表記をそのまま相互変換できると、この取り違えを防げます。

GeoConverterPro 座標入力画面


つまずきやすいポイント

  • 秒の小数を「分」と読み違える:29.16″ を 29′16 のように扱うとずれます。秒はあくまで秒です。
  • 符号(南緯・西経):DD では南緯・西経をマイナスで表すことがあります。DMS から DD に直すとき、半球の扱いを取り違えないようにします。
  • 桁落ち:秒を小数第2位までしか持たないと、緯度で数十cm規模の差になります。用途に応じて十分な桁数を保ちます。
  • 「ずれ」が表記由来か測地系由来かを切り分ける:表記をそろえても合わないときは、測地系(JGD2011 / JGD2024 など)の違いを疑います。

表記をそろえることと、測地系をそろえることは別問題です。まず DMS / DD をそろえ、その上で測地系を合わせる、という順番で考えると整理しやすくなります。


まとめ

DMS と DD は、同じ緯度経度の「書き方」の違いにすぎません。1度=60分=3600秒という60進法を押さえれば相互変換はシンプルですが、桁・符号・四捨五入で取り違えが起きやすいところです。表記をそろえても座標が合わないときは測地系の違いを疑う——この切り分けが、座標変換でつまずかないコツです。GeoConverterPro は、こうした表記と測地系の変換をまとめて扱えるように作っています。


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出典

  • 国土地理院「経緯度とは/測量の基準」 https://www.gsi.go.jp/sokuchikijun/datum-main.html
  • 国土地理院「日本経緯度原点」 https://www.gsi.go.jp/sokuchikijun/sankaku-genten.html

開発者より: アプリ・Kindle本・オープンソースの一覧は GitHub: amru195704 にまとめています。


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