GoogleマップのURLに出てくる数字は何の座標? — @の値とピンがずれる理由と、測量座標への直し方

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GoogleマップのURLに出てくる数字は何の座標? — @の値とピンがずれる理由と、測量座標への直し方

GoogleマップのURLに出てくる数字は何の座標? — @の値とピンがずれる理由と、測量座標への直し方

@ の直後にある2つの数字は、WGS84の10進度で書いた「地図の中心」の緯度・経度です。ピンの位置ではありません。続く 17z は表示倍率。ピンの座標は、さらに後ろの data= の中に別の数字として入っています。ここを取り違えると、数十m〜数百mずれた座標を拾うことになります。

現場でよくあるのは「Googleマップで場所を出し、URLをコピーしてExcelに貼り、そのまま図面の座標にした」という流れです。URLのどこを読むかで結果が変わるので、まず構造を分解します。


URLに数字が出てくる場所は3か所ある

ブラウザでGoogleマップを開いたときのURLは、おおむね次の形をしています。

https://www.google.com/maps/place/<地名>/@35.681236,139.767125,17z/data=!3m1!4b1!4m6!3m5!1s0x...!8m2!3d35.6812362!4d139.7649361
部位 何の数字か
@ の直後 35.681236,139.767125 地図の中心の緯度・経度(10進度)
そのあとの z 17z 表示倍率(ズームレベル)
data=!3d !4d !3d35.6812362!4d139.7649361 ピン(場所)の緯度・経度

@ は「いま画面のまんなかに何が来ているか」を表しているだけです。ピンを表示したまま地図を指でずらせば、ピンは動かずに @ の値だけが変わります。@ とピンが一致するのは、たまたま中心にピンが来ているときだけです。

!3d!4d のほうは、桁数を見るとわかるとおり @ より細かい値が入っていることが多く、こちらが場所そのものの座標です。

ただし data= の書式は公式仕様ではない

ここは注意が必要です。Googleが開発者向けに公開している Maps URLs の仕様書に書かれているのは、後述する ?api=1&query=... 形式のほうです。ブラウザのアドレスバーに出る @...data=!3m1!4b1!... は仕様として公開されておらず、予告なく変わる可能性があります(2026年9月時点)。

そのため、業務で機械的に座標を抜き出す処理をURLの data= に依存して組むのは避けたほうが無難です。1件2件を手で拾うときの読み方として覚えておく、という位置づけが安全です。


いちばん確実な取り方:地図を右クリックする

URLを読むより確実な方法があります。地図上の目的の地点を右クリック(スマートフォンでは長押し)すると、10進度の緯度経度がその場に表示され、クリックするとコピーできます(2026年9月時点の仕様)。

この値は「いまポインタが指している地点」そのものなので、@ とピンの取り違えが起こりません。座標を1点ずつ拾う用途なら、この方法が最短です。

緯度35度・経度139度を手入力してJGD2024へ変換した結果を表示している画面

コピーした値は 35.681236, 139.767125 のようにカンマ区切りの10進度です。この形式のまま座標変換ツールの入力欄へ貼れます。


逆に「座標からGoogleマップを開く」なら公式仕様がある

人に位置を伝えるリンクを作る側なら、公開されている Maps URLs を使えます。APIキーは不要です。

やりたいこと URLの形
座標にピンを立てて開く https://www.google.com/maps/search/?api=1&query=35.681236%2C139.767125
中心と倍率を指定して地図を開く https://www.google.com/maps/@?api=1&map_action=map&center=35.681236%2C139.767125&zoom=17
2点間の経路を開く https://www.google.com/maps/dir/?api=1&origin=...&destination=...

押さえておく決まりごとは3つです。

  • api=1 は必須。これが無いと他のパラメータはすべて無視され、既定の地図が開くだけになります
  • カンマは %2C にエンコードする。緯度経度のような「カンマ区切りの値」はそのまま書かない
  • zoom は0〜21の整数(既定値15)。場所によって上限は変わります

URL全体の長さは2,048文字までという制限もあります。点数の多い一覧をリンクで渡すのには向きません。


その緯度経度は、どの測地系なのか

Googleマップが扱う緯度経度は WGS84 です。GNSSが直接出す座標系と同じで、iPhoneやAndroidの位置情報、ドローンのログもほぼすべてこれにあたります。

日本国内で実務上問題になるのは、次の2つの向きです。

比べる相手 ずれの大きさ 実務上の扱い
JGD2011 / JGD2024(世界測地系) 数cm程度 地図表示や位置確認なら、そのまま扱って差し支えない場面が多い
旧日本測地系(Tokyo Datum) 数百m 必ず変換が必要。放置すると図面が丸ごとずれる

つまり「Googleマップの座標=WGS84」なので、古い図面や古いデータベースの緯度経度と直接比べてはいけない、というのが要点です。数百mという単位は、市街地なら街区をいくつもまたぐ大きさです。旧日本測地系の値かどうかを見分ける手順は、別記事にまとめてあります。

同じ地点をWGS84と旧日本測地系で表示し、2つのピンのずれを地図上で比べた画面


小数は何桁までコピーすればいいか

緯度1度はおよそ111kmです。ここから、小数の桁数と地上での距離の対応が決まります。

小数点以下 緯度方向のおおよその刻み
3桁 約 110 m
4桁 約 11 m
5桁 約 1.1 m
6桁 約 0.11 m
7桁 約 0.011 m

建物や施設の位置を示すなら6桁で十分です。逆に、3桁や4桁で切ってしまうと数十m単位の丸めが入るので、そのまま図面に載せると位置が合いません。URLの @ の値が6桁、!3d!4d が7桁になっていることが多いのは、この感覚と対応しています。

なお、桁数を増やせば精度が上がるわけではない点にも注意してください。もとのデータの精度以上に細かい数字を書いても、見た目が精密になるだけです。


測量で使う座標に直す

緯度経度のままでは、面積計算も距離計算も、CADへの取り込みもできません。実務では平面直角座標系(X, Y のメートル値)に直します。

手順は3段階です。

  1. 測地系をそろえる — WGS84(=実用上はJGD2011/JGD2024)なのか、旧日本測地系なのかを確定させる
  2. 系番号を決める — 全国19系のうち、その場所が属する系を選ぶ
  3. 投影する — 緯度経度から平面直角座標へ変換する

GeoConverter Pro では、コピーした 35.681236, 139.767125 のような10進度の文字列をそのまま入力欄に貼り付けて、JGD2024の緯度経度や平面直角座標へ変換できます。度分秒(35°40’52.4″)の形でも入力できます。系番号は座標から自動で判定されるので、手で選び間違える余地がありません。

CSVで何百点も渡ってきた場合は、列ごと一括で変換できます。

GeoConverter Pro(座標変換iOSアプリ)
https://apps.apple.com/jp/app/geoconverter-pro/id6761740960


まとめ

  • @ の直後の2つの数字は 地図の中心の緯度経度。ピンの座標ではない
  • ピンの座標は data= の中の !3d(緯度)・!4d(経度)だが、この書式は公開仕様ではなく変わりうる
  • 座標を1点拾うなら、地図を右クリックしてコピーするのがいちばん確実
  • リンクを作る側なら、公開仕様の Maps URLsapi=1 必須・カンマは %2Czoom は0〜21)を使う
  • 座標系は WGS84。JGD2011/JGD2024とは数cm差だが、旧日本測地系とは数百m違う
  • 小数は 6桁で約0.11m。施設の位置なら6桁あれば足りる

出典

  • Get Started|Maps URLs|Google for Developers(api=1 の必須性、querycenterzoom の仕様、URLエンコード、2,048文字制限): https://developers.google.com/maps/documentation/urls/get-started
  • 測量法施行令 第2条(平面直角座標系19系の定義)— e-Gov法令検索: https://laws.e-gov.go.jp/law/324CO0000000322
  • 世界測地系と日本測地系 — 国土地理院: https://www.gsi.go.jp/sokuchikijun/datum-main.html

@data= の読み方は、2026年9月時点でブラウザ版Googleマップが生成するURLを観察した内容です。公式に文書化された仕様ではないため、将来変わる可能性があります。桁数と距離の対応は、緯度1度=約111kmから本記事内で計算した概算値です。


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開発者より: アプリ・Kindle本・オープンソースの一覧は GitHub: amru195704 にまとめています。


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